



社団法人加西青年会議所は今年で創立44年を迎えます。先輩諸兄の熱き想いを継承しつつ脈々と受け継がれてきたこの社団法人加西青年会議所。我々の使命である「明るい豊かな社会の実現」への取り組みも時代のニーズに合わせて変化してきたと思います。そして今、我々はかつて経験したことのないような混迷の時代にあります。社会のニーズの多様化と混迷する経済。青年会議所も全国的な会員減少が問題になり、公益法人法の改正によって運営や事業形態に変化を余議なくされています。
このような時代においては、もはや旧来からの活動を引き継いで組織を継承していくだけでは、やがて枯死していくのは間違いありません。様々な市民団体やNPOが台頭してくるなか、地域においても埋没していくでしょう。しかし、脈々と受け継がれてきた我々の活動とは、果たしてそれだけで終わってしまうものなのでしょうか?
我々はいやしくも混沌という未知の可能性を切り拓き、率先して行動することを宣言している団体であります。JC宣言とはまさに今この時代を見据えて書かれたかのように思います。修練・奉仕・友情の三信条のもと、新たな時代を切り拓いて行ってこそ、青年会議所です。こんな時代だからこそ、根本を見直し再編し、本当に価値のある目標を見定め、メンバーに活力を与え、地域に影響力のある運動を行いましょう。
冒頭にも述べたとおり、社会・経済情勢を含め我々を取り巻く環境はこの大変厳しい状況が続いており、青年会議所活動にも暗い影を落としています。会員の獲得も困難を極め、組織の維持そのものが危機に瀕しています。確かに厳しい環境であることは事実です。しかし本当にそれだけが組織の弱体化の原因でしょうか? かつては70人に迫る勢いだった加西JCですが、残念ながら現在の規模は縮小しています。JC運動の精神は人数の多い少ないとは関係ありませんが、今までの運営を引き継いできただけだったのではないでしょうか?
公益法人法の改正により、今我々は組織の再編を迫られています。どうせやるなら、本当に活動が楽しく勉強になり、地域からも頼られるような活動ができる体制を目指しましょう。その為には自らの活動の徹底的な検証と、目標、目的の精査が不可欠です。
素晴らしい伝統もたくさんあり、多くのしきたりには意味があったと思います。時代にそぐわないというだけで、それらを捨て去るのはもったいない話です。どのような精神でそれらが行われていたかを理解することが、伝統を正しく継承していくことだと思います。
我々の地方に目を向ければ昨年の同時選挙により市政における勢力図が大きく書き換えられました。次第に新しい政策も具体化しつつありますが、我々はそれを見守り、協力し、問題ある部分には指摘をすべきであります。市の政策には常に関心をもち、意見を述べられるスキルを磨きましょう。 いまさら述べるまでもありませんが、市内では多くの市民団体がまちづくりの為に活動を行っています。以前より他団体との協力体制をつくることは目標とされていましたが、やや理念先行だったのではないでしょうか。実際に共に汗をかく事を重ねてこそ信頼と理解を得る早道なのではないかと考えます。他団体と協働する事により気付かされることも沢山あると思います。事前の計画から実施、撤収まで、JCの整然とした計画と行動力は頼りにされるであろうし、また他団体のヤル気と専門性の高さには学ぶものが多いでしょう。昔のような大事業が行いにくくなっている今日ですが、やり方ひとつで面白い事業展開はいくらでも可能だということを忘れず、広くアンテナを張り巡らし地域と協働を目指しましょう。
2009年の青少年健全育成・社会開発事業として、アジアチャイルドサポート代表である池間哲郎先生をお招きして講演をしていただきました。そのなかで池間先生がおっしゃった言葉で「とにかくどんな時でも謙虚という事を忘れてはいけない」といわれた事が心に残っています。全ての原点は謙虚さにある。いつでもこの原点に立ち返って考える事が大切だとおっしゃいました。いま、我々の活動には様々な制約があります。しかしそれを出来ない理由にしてはいないでしょうか。我々が何を思って青年会議所に集い、何を目指し、何を行うのか今一度謙虚に考えていきましょう。貴重な時間とお金を使い、掛け替えのない市民と交流している事の意味を今一度考えましょう。
青年会議所メンバーにはそれぞれ役割が割り振られています。その役割を真摯に受け止め、こなしていく事の意味を考えましょう。自分の行いが、どのように周囲に影響を与えているか、またどのような恩恵を受けているかを謙虚に受け止めましょう。商売においてはお客様の立場で企画を考える事は当然でしょう。JC活動も同じです。如何にメンバーの役に立つか、参加した市民のメリットになるかを考えましょう。独りよがりの事業では決して共感を得ることはできません。また、青年経済人の集まりとして、やるからにはそれなりのクオリティーを求めなければなりません。青年会議所が経営者や会社の幹部が多く入会している団体だということは多くの人が知っています。多くのメンバーがそれぞれに看板を背負って活動している事を自覚し、青年会議所活動を通じてそれぞれの信用が高まるような行いをしましょう。
人生において最も大切なものは何でしょうか?私は、経験と人脈だと考えています。青年会議所では、自分が積極的に行動すればその両方を手に入れることができます。これまでを振り返れば、入会しなければ得られなかった経験や仲間が、たくさん思い浮かぶはずです。青年会議所は、40歳で卒業しなければなりませんが、そこで得たものは、今後も大きな力となり、卒業してからも続く人生をより充実したものとしてくれるはずです。忙しい、苦しいと感じても、そう思うのはその時だけ、乗り切ってしまえば良い経験として自分の中に残ります。逆に手を抜いたり、諦めたりしてしまえば残るのは後悔です。皆さん、将来の自分をしっかりと思い浮かべ、その思い描く人生をより有意義なものとするためにも、青年会議所活動に思い切って取り組みましょう